勇樹ある育て方
(ラリー・R・ローレンスの話し参照)
10代の子供をお持ちの両親に向けてお話します。
聡明で活力にあふれた若人は、世界の未来です。だからこそ敵対者(世の中を悪くしようとする者サタン)の第一の標的でもあります。
忠実な母親、父親の皆さんの多くは、この大切な時期に子供達を導けるよう、答えを求めています。
完全な親などはいません。簡単な答えなどはありませんが、信頼できる真理の原則があります。
この世にあって、世の人々がほんとうに必要としているのは、母親や父親がはっきりとした態度で率直に話し、雄々しく子供を育てることです。
試練と誘惑
少しの間想像してみてください。自分の娘が線路の上に座っているとします。列車の警笛が聞こえます。娘が線路から離れるよう忠告しますか? それとも過保護だと思われることを心配しますか?
しかし、娘が警告を無視したら 急いで安全な場所に移動させるでしょう。
他のどんな心配よりも、娘への愛が勝るでしょう。 一時的に良く思われる事よりも、娘の命を大切にするでしょう。
試練と誘惑は10代の子供達に、貨物列車のようなスピードと勢いで襲いかかっています。
親は子供を保護する責任があります。
これは、物理的にも霊的にも保護する責任があるということです。子供を愛しているなら、子供の言いなりになってはいけないのです。
(末日聖徒イエス・キリスト教会)の指導者である ジョー・J・クリステンセンは次のように指摘しています。
「子育ての目的は、人気コンテストで1位になることではないのです」 また同様の事を、ロバート・D・へイルズは、「わたしたちは時々恐れを抱くことがあります。怒らせるのではないかと恐れて、子供への助言を躊躇するのです。」
たとえばこんな時
何年か前に17歳になる息子が、友達と一緒に週末旅行へ行きたいと言いました。皆良い子ばかりでした、息子は許可を求めて来ました。
行かせてあげたかったのですが、何となく不安を感じました。
妻に話すと、同じ様に不安を感じるというのです。そして妻は「その警告の声には 耳を傾ける必要があると思うわ」と言ってきました。
当然のことながら、息子はがっかりして 何故行かせたくないのか聞いてきました。
私は、正直に「理由は分らない」と答えました。「良い気持ちをしない、それだけのことなんだよ、君のことを本当に愛しているから、その気持ちを無視することができないんだ」といったら、息子から意外な答えが返ってきました。「いいよお父さん、分った。」
子供は親が思う以上に理解力があります。なぜなら、私達と同様に御霊を授かっているからです。御霊が語るとき、子供はそれを理解しようと努めています。
そして子供は私達の模範を見ています。御霊の促しに注意することや「良い気持ちを感じない」ならば、やめた方がいい、ということを私たちから学んでいるのです。
大切なのは夫婦の一致
子育てに関する決定を下す際に、とても大切なのは、夫婦が一致することです。
両親のうちいずれかが、良い気持ちを感じないなら許可するべきではありません。
たとえば、映画、テレビ番組、ビデオゲーム、パ―ティ―、ドレス、水着、あるいはインターネットを使った活動、等々について、どちらかが不安を感じるようであれば、勇気を出しての意見に賛成し「ダメ」と言ってください。
ある悲嘆にくれている母親からの手紙を、紹介したいと思います。
10代の息子に清さがなくなりました。どうしてそうなったのかを、母親はつぎのように説明しました。
「息子が10代の間、私は心配ばかりしていました。」
一つは、暴力的なビデオゲームをやめさせようと努めたのです。そして夫に話し、この種のゲームについて警告している「エンサイン」や新聞の記事を、見せました。
ところが夫は、大して気にしませんでした。麻薬をやってるわけじゃあるまいし、心配しなくてもいい、と言うのです。
ゲームのコントローラーを隠した事もありましたが、夫はいつもそれを息子に返していました。
そうこうするうちに、私は戦うより・・・降参した方が楽になってきました。
実のところ、パソコンゲームには、麻薬とまったく同じ様に依存性があると私は感じています。
こんな経験は、ほかの親のみなさんには、絶対してほしくありません。
ですから、伴侶が何か良い気持ちを、感じられないという場合には、その気持ちを尊重しなくてはなりません。
安易な道を選んで何も言わないでいたり、何の行動も起こさないでいるうちに、破滅的な行動に至ることもあるからです。
異性との交際において
結婚の準備が出来るまで、恋愛関係を延期するように、親が子供に教えることによって、多くの悲惨な状況を回避することができます。
未熟なままに異性の友達と、カップルになるのは危険です。
いわゆる「カップル」になると恋愛感情が高まり、その結果肉体的にも、親密になることが多いからです。
親が夜 寝ずに子供の帰りを待つことには、大きな知恵があります。
若い男性や女性は、その晩の自分のしたことについての話をし、おやすみなさいを言うまでは、親が寝ないで待っている事を知っていれば、はるかに良い選択をするものです。
子供達は親の影響から離れているときや、夜遅くて誘惑に対する警戒心が弱くなっているときに、仲間からより大きな圧力を受けるようになります。
泊まりがけの活動に不安を感じたら、恐れることなく、その内なる警告の声に耳を傾けてください。
親として守らなければならない時には、いつも祈ってください。
10代の子供達を育てるのには、非常に大きな責任があります。
神が親の皆さんの祈りを聞き、こたえて下さいます。そして勇気ある親達を支え、祝福されます。
だから「こまった時の神だのみ」というように、神に祈って見る事は必要です。