ヘザー・ネルソン。認定臨床ソーシャルワーカーとデレク・ウイルス・へイギー
気持ちが落ち込んでいるとき
誰にでも悲しい気持ちになったり、落ち込んだりすることがあります。
親として子供の行動に変化を認めても、その理由がよく分からないということもあるでしょう。 この記事では、注意を払うべき点と、子供たちを助けるための方法を紹介します。
潜在的に抱いている心配事に目を向ける
子供が普段よりも怒ったり、悲しんだりしている状態が2週間以上続いていると、鬱病を患っているのではないかと思うかも知れません。
子供や青少年の鬱病の症状は、大人のそれとは異なる場合があります。子供が落ち込んだり、鬱病になっている時、以下の様な症状が見られることがあります。
● 行動に大きな変化がある。
● 学校での成績が5から1になるなど、大幅に低下する。
● 友人グループの変化、前向きでない友人たちに近づくことが多い。
● 退屈そうにしている。
● 睡眠習慣の変化、睡眠時間が多すぎたり少なすぎたりする事も含む。
● 集中力が低下する。
● 疲労感がある。
● 将来のことに興味を持たない。
● 身体的な原因がないのに、痛みを訴える。
● 死や自殺について発言したり、考えたりする。
● 食習慣に変化。
子供が鬱病になると、親は自分のせいだとか、自分が何かよくないことをしたと、考えてしまうかも知れません。しかし鬱病は必ずしも誰かが、何かをしたせいで始まるとは限りませんし、子供に「落ち込むのはやめなさい」と言ったところで、止められるわけではありません。
子供の鬱病は多くの場合、心がいっぱいいっぱいになってしまう事から起こります。親として、できるだけ穏やかさを保ち、話に耳を傾け、相手を肯定することに専念してください。
子供の感情のコーチングを行い、強い感情をコントロールする助けとなる対処スキルを、身につけられるよう、忍耐強く導きましょう。
子供を助ける方法
1,親子のきずなを深める。
先述した症状に気付いたならば、子供が「自分は支えられている」「愛されている」と感じられるよう助けてください。 子供との絆を深める方法を探しましょう。そうすることで、子供がストレスの多い状況に、よりよく対処できるようになります。 親子のきずなを深める方法として、以下のようなものがあります。
● 一対一の時間を持つ。
● 話をし、話を聞く。
● 物事は良くなっていく、と安心させる。
● 褒める。長所をあげる。
● 愛を表現する。
● 子供に仕える。
2,ほかの人からの助けを求める。
皆さんには子供を助ける責任がありますが、一人で行おうとはしないでください。例えば、もし皆さんが虫垂炎になれば、神様は当然利用可能な最高の医療を受ける事を、皆さんに期待されます、と同じです。
情緒障害についても同じです。神様はあらゆる出来事を使うよう望んでおられます。 祈りを通して天の神の助けを求め、また家族や友人、教会指導者そして場合によっては、訓練を受けたメンタルヘルスの専門家からの支援を求めてください。
専門家の助けを求める場合には、子供を診た経験があり、あなたが子供に対して抱いている懸念を、理解してくれるセラピストを選びましょう。
あなたが子供と一緒に治療に取り組むことと、そして多くの場合あなたも子供と一緒に治療することができるリソースです。
医師は鬱病の症状を管理するために、必要な場合には薬を処方してくれます。
3,生活のリズムを作る
子供にとって生活のリズムを作るのは、大切なことです。いつ、何が起こるか分かっていれば、子供は気持ちが安定し適応する能力も高まります。
子供の一日や一週間のリズムを作る方法を幾つか紹介します。
● 規則正しい就寝時間を決める。
● 毎日同じ時間に起床する。
● 一日のスケジュールを共有する。
● 電子機器を使う時間を制限する。
● 体を動かす。家族で散歩に出かけるのは良い。
● 毎日家族で一緒に食事をする。
一緒にゲームをしたり、映画を見たり、といった家族の活動に参加するよう、子供たちを促しましょう。
また、セルフケアの時間を取る方法を教えることも有効です。
子供と一緒に、また家族で、運動やマインドフルネス(自分に起きている事柄に焦点をあて、自分の感情や思考を冷静に認識して、現実を受け入れられるような活動)をするのも良いでしょう。
覚えておきたいのは、鬱病には遺伝的な関連がある可能性があることです。ですから、子供の鬱病に対処する際、あなた自身も気苦労から落ち込んでしまうことが、あるかもしれません。
あなたにうつの症状がある場合には、そうした症状も管理することが重要であり、気持ちが持たないと感じはじめた時には、専門家の助けを求めてください。
自分自身を大切にしなければ、子供が悩んでいるときに支えることが、より難しくなってしまいます。